2007年08月26日

均分相続法?

トクヴィルは『アメリカのデモクラシー』の第1部第3章(P78-P81)で
 『相続法が父親の財産を子供全部で均等に分けることを許す場合、さら
  により強くこれを命じる場合、その帰結は二様である。二つの帰結は
  どちらも同じ目標に向かうとはいえ、両者を注意深く区別することが
  重要である。相続法の効力ために、所有者の死はその財産に一種の革
  命をもたらす。財産の持ち主が変わるだけでなく、いわば財産の性格
  が変わるのである。それは止むことなく細分される。これは法律の直
  接的効果、いうなればその物質的な帰結である。法が相続分の平等を
  定める国家では、それゆえ、財産、とりわけ土地所有は恒久的な縮小
  傾向を示す。しかしながら法律固有の力だけでは、こうした立法効果
  は長い期間を経ないと現れない。(中略)
  だが、均分相続法は単に財産の状態に影響を及ぼすだけではない。そ
  れは所有者の心そのものに働きかけ、所有者の情念を味方につける。
  この間接的効果が莫大な財産、なかんずく大領地を急激に消滅させる
  のである。(中略)
  相続法が均等分割を定めるときには、それは家の意識と土地の保持と
  の間の密接な関係を断ち切る。土地は家を表すことをやめる。なぜな
  ら、一世代か二世代経てば分割されざるをえないので、土地は絶えず
  小さくなり、ついには消えてしまうことが明らかだからである。大土
  地所有者の息子でも、兄弟の数が少なかったり、幸運に恵まれるなら
  ば、親より貧しくはならないという期待はもてる。だが親と同じ財産
  をもつことは期待できない。どうしてもその富は、親のものとは別の
  要素で構成されざるをえないであろう。(中略)
  そこで、人は家系の永続をもはや求めない。少なくとも土地所有とは
  別の手段でこれを遺そうとする。このように相続法は、家が同一の領
  地をもち続けることを困難にするだけでなく、そうする意志を家から
  奪い、家自身が自らの解体に手を貸すように仕向ける。均分相続法は
  二つの道を通って作用する。それは物に働きかけて人を動かし、人に
  働きかけて物に及ぶ。』
と書いとります。

財産の分割、平準化、均衡化?
タグ:自由 FREEDOM
posted by 浅谷龍彦 at 23:49| 千葉 | Comment(0) | TrackBack(0) | 思索(自由) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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