『相続法が父親の財産を子供全部で均等に分けることを許す場合、さら
により強くこれを命じる場合、その帰結は二様である。二つの帰結は
どちらも同じ目標に向かうとはいえ、両者を注意深く区別することが
重要である。相続法の効力ために、所有者の死はその財産に一種の革
命をもたらす。財産の持ち主が変わるだけでなく、いわば財産の性格
が変わるのである。それは止むことなく細分される。これは法律の直
接的効果、いうなればその物質的な帰結である。法が相続分の平等を
定める国家では、それゆえ、財産、とりわけ土地所有は恒久的な縮小
傾向を示す。しかしながら法律固有の力だけでは、こうした立法効果
は長い期間を経ないと現れない。(中略)
だが、均分相続法は単に財産の状態に影響を及ぼすだけではない。そ
れは所有者の心そのものに働きかけ、所有者の情念を味方につける。
この間接的効果が莫大な財産、なかんずく大領地を急激に消滅させる
のである。(中略)
相続法が均等分割を定めるときには、それは家の意識と土地の保持と
の間の密接な関係を断ち切る。土地は家を表すことをやめる。なぜな
ら、一世代か二世代経てば分割されざるをえないので、土地は絶えず
小さくなり、ついには消えてしまうことが明らかだからである。大土
地所有者の息子でも、兄弟の数が少なかったり、幸運に恵まれるなら
ば、親より貧しくはならないという期待はもてる。だが親と同じ財産
をもつことは期待できない。どうしてもその富は、親のものとは別の
要素で構成されざるをえないであろう。(中略)
そこで、人は家系の永続をもはや求めない。少なくとも土地所有とは
別の手段でこれを遺そうとする。このように相続法は、家が同一の領
地をもち続けることを困難にするだけでなく、そうする意志を家から
奪い、家自身が自らの解体に手を貸すように仕向ける。均分相続法は
二つの道を通って作用する。それは物に働きかけて人を動かし、人に
働きかけて物に及ぶ。』
と書いとります。
財産の分割、平準化、均衡化?
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