2013年06月01日

自然状態(8)

ホッブズの議論の核心には自己保存がある。ホッブズは、人がより確実に自
己保存を実現するためには、「自然状態」での不安定な共同性では不十分な
ため、人々の自己保存の欲求を制御しうる力、権力を生成し「国家状態」の
中で調整、調停していく事が必要だとしている。だから「国家状態」では、
自己保存の欲求は抑制され調整されなければならないが、決して放棄したり、
消滅したり、完全に譲渡したりできるものではない。

自己保存の欲求あるいは自己保存の法則こそ、ホッブズに限らずスピノザ、
ロック、ルソーなどそれぞれの社会契約説と呼ばれる理論の核心をなすイデ
オロギーであり、近代の国民国家(naition-state)の論理もその上にある。
自己保存の欲求の抑制と調整が国民国家の「真理」である。


posted by 浅谷龍彦 at 02:08| 千葉 | Comment(0) | TrackBack(0) | State of Nature | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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