武道館アリーナで3,900円という今では考えられない値段。
このコンサートは自分が最初に見に行ったコンサートで、当時高校2年、17歳にな
る直前の事だった。
もうだいぶ記憶がはっきりしなくなってきたが、このチケットは『チケットぴあ』
の特電予約で取ったものだ。ぴあの特電は土曜AM10:00からの予約開始で、当時
千葉の田舎の高校に通っていた俺は、たぶん授業の休み時間だったんだと思うが、
学校のすぐ下にあるパン屋(通称、下店)にある公衆電話に行き、そこから電話し
て予約をした。
チケットを予約するのはこれが初めてで、良くシステムも理解していなかったが、
とりあえず俺は、10時きっかりにかかるように電話のプッシュボタンを押した。
すると呼び出し音も鳴らずにいきなり電話が通じた。そんないきなり『チケット
ぴあ』に繋がるなんて思っていない俺は、どこかに間違って通じたと思ってとっさ
に電話を切ってしまった。ところが切るまでの一瞬、電話の向こうからは「はい、
チケットぴ」ぐらいまで女性の声が聞こえたのだ。
切った後に『チケットぴあ』に繋がった事がわかった俺は後悔したが、すぐにまた
電話をかけ直した。するとまた1、2分して電話が繋がった。今度は少し落ち着い
て電話の向こうの声を聞いて、『チケットぴあ』なのを確認、その後オペレーター
とやりとりして4人分のチケットを取った。
取れた後はたぶん、初のコンサートに興奮してたんだとは思うが、今はもうその感
触は記憶の中に残っていない。(笑
またその後実際にどうやってチケットを買ったのかも記憶にない。チケットにも
「チケットぴあ予約センター」としかないので、銀行振り込み→チケット郵送だっ
たのか? じぇんじぇん記憶なし!
さて、ライブ当日。
千葉の田舎から武道館まで行くのは大変だ。乗り継ぎの待ち合わせなども考えると
授業が終わってからでは18:30の開演時間には間に合わない。そこで4人全員6時限
目の授業を早退して行った。幸い、4人ともクラスは別だったので、バレずに無事
学校を脱出できた。
電車は総武本線に乗って、東西線の九段下で降りたのだが、どこでどう東西線に乗
り換えたのかもわからない。しかしまあなんとか武道館に辿り着き、武道館の外観
を見た時には感動した。中からは楽器の調整音が聞こえて来る。集まって来る客達
にも熱気がある。それで武道館の中に入り、座席を探したら、J2列8番というのは
ステージ向かって右の端、スピーカーのまん前だった。そこには1列目がなく、一
番前が2列目で、ステージはIのブロックで切れていた。
そしてライブスタート。
場内に流れていたSEが消え、照明も落ちて真っ暗になると同時に大歓声があがり、
照明がつくと同時にブライアン・アダムスが見え、演奏が始まった。
しかし!オープニングがなんの曲だったのか、まったく記憶にございません。(笑
当時ブライアン・アダムスは『RECKLESS』というアルバムが大ヒットしていて、
俺もそのアルバムと1つ前の『CUTS LIKE A KNIFE』を聞いて見に行ったのだが、
今となっては、当時のイギリスのダイアナ妃に捧げた"DIANA"という曲を初めて聞
いたのと、なぜか途中からブライアンが履いていた、着ぐるみの怪獣の足の印象し
か残っていない。その怪獣の足を履いてステージ右端まで来てくれたのが嬉しかっ
たのだ。
コンサートは盛り上がりのうちにアンコールも終わり、終了した。まだ9時前だっ
たと思う。それからまた帰るのが大変で、家に着いたのはたしか深夜12時前だっ
た。初めてのコンサートが武道館アリーナの最前列(端っこだけど)で、ブライア
ンの演奏も期待通りの内容で、最初のライブ体験としては最高だった。
最近のブライアン・アダムスはヨーロッパでバラードが受けてるらしいが、聞く気
はしない。でも『RECKLESS』は今でも聞ける!